Consistency
Consistency=一貫性
一貫性のある論文は読みやすく、一貫性のない論文は読者を混乱させてしまいます。
論文を書くときに一貫性に気をつけたいポイントを3つご紹介します。
数字の記載方法を統一する
文の先頭の数字や10より小さい数はスペルアウトする(例:5ではなくfiveとする)と言われたことがある人も多いのではないでしょうか。
実はスタイルガイドによって数字の記載方法に関するルールも変わってきます。
AMA Manual of Styleでは、文の先頭の数字はスペルアウトしますが、文中では10より小さくても数字で記載するきまりになっています。
ネイティブチェックに出すと、チェッカーの好みの記載方法に変えられていることもあります。
それではどうしたらよいのでしょうか?
私は投稿先ジャーナルの投稿規定と掲載されている論文を参考にします。もし投稿規定に指示がなく、論文によって記載方法が違っている場合は、AMA Manual of Styleに従うことにしています。
いずれにしても、論文全体を通して同じ記載方法を採用する必要があります。
用語を統一する
患者を意味する言葉としてpeople、patient、participantなどの表現が使われますが、1つの論文の中ではできるだけそのうちのどれか1つを採用するようにします。同じように、患者群や観察期間の名称なども、一度決めた名称を論文を通して使い続けるようにします。
パラレル構造を意識して文を作る
パラレル構造は特にMethodsやResultsの部分で使われる技法です。たとえば「A群ではXXという結果でB群ではYY」という結果だった、ということを書きたい場合、その2つの文の構造が同じになるようにします。
一貫性を維持するのがもともと得意な人と苦手な人がいるようです。苦手な人でも、普段から一貫性を意識することで、読みやすい論文が書けるようになります。